おすすめショアジギング メインライン・ショックリーダー – STEP7

はじめに

本記事ではショアジギング向けのメインライン・ショックリーダーに関してまとめています。特にショックリーダーの役割、ラインに関して知っておくべき基本的なこと、選び方、おすすめについて説明します。

ショックリーダーの役割

ショックリーダーについては何故わざわざ付けるのか疑問に思われる初心者の方もいると思いますので、ここではショックリーダーの役割について説明します。ショックリーダーの役割は主に以下の3つです。

  • キャスティング時などの入力に対する衝撃吸収
  • 根ズレなどに対する耐摩耗性
  • 魚に見切られにくい透明ライン(副次的)

キャスティング時などの入力に対する衝撃吸収

ショックリーダーを何故付けるのかルアーフィッシングを始めた当初は私も分かりませんでしたが、ルアーフィッシングを始めて間もない時にショックリーダーを結ぶのが面倒なのでPEラインを直接ルアーに結んで投げてみるとすぐに分かりました。ショックリーダーが無いとキャスティング時にPEラインのルアーとの結び目ですぐに切れてしまいます。やはりショックリーダーは必要なんだと実感しました。
つまりキャスティング時にはラインシステムに大きな入力(張力)が入るということです。その衝撃的な入力を伸びることによって吸収してくれるのがショックリーダーの役割の一つです。ルアーが重くなれば重くなるほどその入力が大きくなります。ショアジギングでは重たいメタルジグを投げるので、ショックリーダーは非常に重要な役割を果たします。

根ズレなどに対する耐摩耗性

ショックリーダーには根ズレなどに対する耐摩耗強度が求められます。特にヒラマサやカンパチはファイト中に根に突っ込む習性を持っているため、手前にハエ根などがある場合にはラインが擦られないようにする必要がありますが、実際にはなかなかそうも行きません。そのため、少しでも根ズレに対して強いラインが必要になります。フロロカーボン製ショックリーダーはその要求特性に対して材料特性上優れたラインです。

魚に見切られにくい透明ライン

この目的のためにショックリーダーが使われているわけではないですが、副次的な効果としては期待できるということであえて記載しています。PEラインは基本的には着色されていますが、ショックリーダーはナイロンやフロロカーボンを使用するので透明なラインです。ルアーに結ぶラインであるため、透明なラインにしてなるべく魚に見切られないようにする必要があります。そういう点でもショックリーダーは有利であると言えます。

ライン・リーダーの基本

ラインの強度・強力の意味やライン素材といった知っておくべき基本的な内容について説明していきます。

ラインの強度・強力

ラインの強度を表す指標としては強度と強力の2つあります。まず図1にそれぞれの意味を説明しています。

  • ライン強度:ラインの太さに関わらずライン素材自体の強度
  • ライン強力:ラインの太さを考慮した強度

図1 ライン強度と強力

店頭のラインのパッケージに記載されているlb(ポンド)という表示はライン強力を表した値になります。当然ながらラインが太くなれば、この強力のlbの数字は大きくなります。

1lb(ポンド) = 約0.453kgなので、50lb(ポンド)のショックリーダーであれば50lb(約22.7kg)の荷重以下で切れなければならないということです。50lbまで耐えられるということではありません。

注意しなければならないのは、実際にルアーフィッシングでラインを使用する際にはノット部分があるので、ノット部の強力がラインシステムの中で最も低い強力となります。ノットをきちんと結べば直線強力からはそれほど低下しませんが、ノットの種類にも依存します。ノットをきちんと結ぶことが特に重要になってきます。また、使用しているうちにガイドとの摩擦や水中の障害物との接触などにより強力が低下するということも頭に入れておきましょう。特に磯で釣りをしていると想定以上の大物がかかる場合もあります、そういった場合にラインブレイクしてチャンスをみすみす逃さないためにもラインシステムのケアを日頃から行いましょう。

ライン・リーダーの素材

では次にラインの素材について見ていきましょう。ラインの素材はいくつかありますが、その中でナイロン、PE、フロロカーボンを比較します。

表1 ナイロン、PE、フロロカーボンの特性まとめ

ナイロンやフロロカーボンはしなやかで伸張性や適度な強度があるため、ショックリーダーとしても使われます。ナイロンとフロロカーボンと比較すると、ナイロンの方が伸びるため、魚がヒットしたときにバレにくい特徴を持っています。一方で、ナイロンの方が水を吸収して膨張する特性を持ち、耐久性・劣化(海水や紫外線)が早く、糸よれし易いため巻きグセがつきやすいことがデメリットとなります。そのため交換サイクルはフロロカーボンよりも早くなります。また、フロロカーボンは比重が1.78と重いため、潮流や風の影響を受けにくいメリットがあります。ショアジギングとしてはトータルとしてフロロカーボンの方がメリットが多いので、ショックリーダーとしてはフロロカーボンをおすすめします

次にメインラインの素材としておすすめするPEについて説明します。デメリットとしては根ズレなどに対する耐摩耗性が低く、ラインのコシが弱いためライントラブルになりやすいという点があるものの、劣化に対して強く、また複数(4本や8本)の糸を寄るため強度が高いというメリットがあります。そのため、ナイロンと同等の強度を持つPEラインはナイロンより細い径となり飛距離を出せるという魅力的な点があります。

今回ショアジギング用としてはメインラインにPEライン、ショックリーダーにはフロロカーボンをおすすめしています。以下ではその前提でまとめています。

メインライン・ショックリーダーの選び方

ではここではメインラインとショックリーダーの選び方について説明します。基本的には以下の要素を加味してラインを選びます。

ラインを選ぶポイント
  • 太さ(強力は太さのファクターの一つなので含めています)
  • 長さ

太さ

STEP5でも説明していますが、改めて紹介します。PEの太さ(号数)は以下を目安にすると良いでしょう。

  • ワラサ、メジロ : PE3号
  • ブリ10kg以下、ヒラマサ4kg以下 : PE4号
  • ブリ10kg以上、ヒラマサ8kg以下 : PE5号
  • メーターオーバーヒラマサ : PE6号
  • マグロ、イソマグロ : PE6号以上

ショックリーダーについてはPEライン3号に対して14号(50lb)を基準としてPEライン号数に応じてショックリーダーの太さをチョイスしましょう。水深が浅く、根が張り出しているなど釣り場の水深・地形によってはそれ以上に太くしておいた方が良いです。

ちなみにPEラインの径は、各メーカーで同じ号数だとしても異なるのが実態のようです。現時点ラインの号数(径)に対する規格が厳格で無いために起こる問題のようです。この点はもう少し調べてから別途記事にしたいと思います。

長さ

同じくSTEP5の記事でも書いた通り、PEラインの長さはメタルジグを100m以上飛ばし、ボトムまでフォールさせる場合には水深分メインラインが更に出ることを考慮すると300mが良いと考えまます。

一方、ショックリーダーの長さは、基本的には1.5m程度をおすすめしますが、太さと同様に釣り場の水深が浅い場合や手前にハエ根があるなど根ズレのリスクがある場合には、それよりも長くした方が良いでしょう。

おすすめメインライン・ショックリーダー

では最後におすすめするメインラインとショックリーダーをまとめます。

メインライン

まずはおすすめするメインラインです。

メインライン

次におすすめするショックリーダーです。

まとめ

では最後にSTEP7をまとめます。

まとめ
  • ショックリーダーの役割
    • キャスティング時などの入力に対する衝撃吸収
    • 根ズレなどに対する耐摩耗性
    • 魚に見切られにくい透明ライン(副次的)
  • ライン・リーダーの基本
    ラインの強さ(パッケージにも書かれているlbの値)
    ”強力”と呼び、その値以下で切れなければならない規格となっている。特にノット部が最弱部位となるためノットをきちんと結ぶことが必要
  • ライン・リーダーの基本
    ラインの素材
    メインラインとしては飛距離の出るPEライン、ショックリーダーとしてはメリットの多いフロロカーボンをおすすめします
  • メインライン・ショックリーダーの選び方
    メインラインは対象魚から最適なライン号数を決定し、長さは300mを推奨します。
    ショックリーダーは1.5mを基本として釣り場の地形や水深によって長さを長くする
  • おすすめメインライン・ショックリーダー
    おすすめするラインは主に企業の品質に対する考え方や取り組みなどからメーカーを選定しています

次は「これで万全!ショアジギング釣行への準備 – STEP8」です。

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